アレルギー性鼻炎 (花粉症、通年性アレルギー性鼻炎)
1.概要
アレルギー性鼻炎とは、鼻粘膜が特定の物質(抗原)に対して過剰に反応し、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの症状を引き起こす疾患です。本来、体を外部の異物から守る防御反応ですが、アレルギー反応として過剰に働くため、日常生活に支障をきたすほどの強い症状が現れます。抗原になりやすい物質には、ハウスダストやダニ、花粉(スギ、ヒノキなど)、動物(犬、猫)、カビなどがあります。2.症状
- くしゃみ:特に朝方や抗原に接触した直後に多発しやすい
- 鼻みず:水のようなさらっとした鼻みずが大量に出る
- 鼻づまり:片側または両側の鼻がつまるため、口呼吸になりやすい
- 目やのどのかゆみ:鼻粘膜だけでなく目やのどにも症状が及ぶことがある
- 頭痛や集中力低下:鼻づまりが続くと睡眠障害や集中力の低下につながる場合も
3.原因
アレルギー性鼻炎は、特定の物質を体が「異物」とみなし、排除しようとする免疫反応(抗原抗体反応)が過剰に起こることで発症します。
- 体がある物質を異物として認識し、抗体を作る
- 再び同じ物質(抗原)が体内に入ると、抗体と結合してアレルギー反応が起こる
- この反応により、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの症状が生じる
4.診断
- 鼻粘膜の観察:耳鼻咽喉科では鼻の内視鏡などを使用し、粘膜の腫れや充血の状態を確認します。
- 鼻みずの検査:鼻みずに好酸球(アレルギーの指標)が含まれているか調べます。
- 皮膚テスト・血液検査:抗原に対する反応や血中の抗体(IgE)の量を測定し、原因となる抗原を特定します。
5.治療
- 原因物質の回避・除去:ダニ対策(寝具のこまめな洗濯・掃除)、空気清浄機の活用、花粉シーズンの外出時のマスク着用など
- 薬物療法:内服薬(抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬)、点鼻薬(ステロイド点鼻薬など)を用いて症状をコントロールします。
- 手術:鼻づまりが重度な場合には、鼻甲介粘膜の切除やレーザー治療などを検討することがあります。
- アレルゲン免疫療法(減感作療法):原因となる抗原を少しずつ投与(注射または舌下)し、体を慣れさせることでアレルギー反応を起こしにくくする根本的な治療法です。
