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先天性耳瘻孔

1.概要

先天性耳瘻孔(こんてんせいじろうこう)は、生まれつき耳の周囲(多くは耳の前方や上部)に小さな穴(瘻孔)が開いている状態を指します。胎生期の耳の形成過程で生じる先天的な奇形の一種ですが、日常生活に支障がなければ必ずしも治療が必要とは限りません。

2.症状

  • 瘻孔からの分泌物や耳だれが見られることがある
  • まれに炎症が起きて赤く腫れたり、痛みを伴ったりする
  • 炎症や感染がなければ、無症状のまま気づかれない場合も多い

3.原因

胎児の耳の形成過程で何らかの理由により組織が完全に閉じず、皮膚の下に管状の空間が残ってしまうことが原因です。耳瘻孔の形成に遺伝的な要因が関わっているケースもあると考えられています。

4.診断

  • 視診:耳の周囲に小さな穴や皮膚のくぼみがあるかどうかを確認します。
  • 問診:分泌物の有無や、繰り返し炎症を起こしているかなどを確認します。
  • 画像検査(超音波やMRIなど):炎症や感染が頻繁に起こる場合、瘻孔の深さや広がりを詳細に調べるために行われることがあります。

5.治療

  • 経過観察:感染や炎症がなく、日常生活に支障がない場合は様子を見ることが多いです。
  • 薬物療法:軽度の感染や炎症がある場合、抗生物質の内服や消毒などの処置を行います。
  • 手術療法:炎症や感染を繰り返す場合、瘻孔を含む周囲組織を切除する手術が検討されます。手術では瘻孔の根元までしっかり摘出しないと、再発する可能性があります。
先天性耳瘻孔は、必ずしも治療が必要とは限りませんが、繰り返し炎症を起こす場合は外科的処置が有効です。気になる症状がある場合は、耳鼻咽喉科を受診して相談することをおすすめします。
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