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顔がピクピクする

 「まぶたがピクピクする」「頬が勝手に動く」「口元が痙攣するように動く」など、顔の筋肉が自分の意思とは関係なくピクピクと動く経験はありませんか? このような症状は、多くの方が経験する可能性がありますが、その原因は様々です。ここでは、顔がピクピクする原因や、対処法について詳しく解説します。

顔面けいれんとは?

顔面けいれんとは、顔の筋肉が自分の意思とは関係なく、ピクピクと痙攣(けいれん)する症状を指します。症状は、まぶたのピクつきから始まり、次第に口元や頬に広がることもあります。緊張したり、疲れている時に起こりやすい傾向があります。

顔面けいれんの原因

顔面けいれんの主な原因として、以下のものがあげられます。

1.片側顔面けいれん(へんそくがんめんけいれん)

特徴: 顔の片側(多くは目の周りから始まり、口元や頬に広がる)の筋肉が、自分の意思とは関係なくピクピクと動く症状。
原因:
  • 血管による神経の圧迫: 脳の奥深くで、顔面神経が血管に圧迫されることが主な原因です。この圧迫によって、神経が過敏になり、筋肉が痙攣すると考えられています。

2.病的共同運動(びょうてききょうどううんどう)

特徴: 顔面神経麻痺(顔の筋肉が動かなくなる病気)が回復する過程で、顔の一部分を動かそうとすると、別の場所も一緒に動いてしまう状態。
  • 補足: 顔面神経麻痺によって、本来とは異なる神経同士がつながってしまい、意図しない動きが起こります。

3.チック症

特徴: 子どもによくみられる、突発的かつ無意識に体の一部を動かしてしまう症状。顔の筋肉のピクつきも、チック症の症状の一つとして現れることがあります。
  • 補足: 成長とともに症状が改善することが多いです。

4.その他の原因

  • まぶたのピクつき:疲れや睡眠不足、ストレス、カフェインの過剰摂取などが原因で、まぶたがピクピクすることがあります。これは、ほとんどの場合、一時的なもので、心配する必要はありません。
  • 眼瞼ミオキミア: 疲労やストレス、睡眠不足などが原因でまぶたがピクピクする症状です。
  • 薬剤の副作用: 一部の薬の副作用として、顔のピクつきが起こることがあります。
  • 電解質異常: 電解質バランスの異常(マグネシウム不足など)が、顔のピクつきの原因となることがあります。
  • 神経系の病気: まれに、パーキンソン病や多発性硬化症などの神経系の病気が原因で、顔のピクつきが起こることがあります。

顔面けいれんを引き起こす主な病気

顔面けいれんを引き起こす主な病気としては、以下のものが挙げられます。

1.片側顔面けいれん

  • 血管による神経の圧迫:顔面神経が血管に圧迫され、神経が過敏になることで、顔面けいれんが起こります。

2.病的共同運動

  • 顔面神経麻痺:顔面神経麻痺が回復する過程で、神経が異常につながり、意図しない動きが現れます。

3.チック症

  • チック症: 突発的かつ無意識に顔の一部を動かしてしまう症状をチックといい、子どもに多くみられます。

4.その他

  • 眼瞼ミオキミア:疲労やストレスなどでまぶたがピクピクする状態です。
  • 神経系の病気:パーキンソン病や多発性硬化症などの神経系の病気によって、顔のピクつきが起こることがあります。

顔のピクつきの症状

顔のピクつきの症状は、原因によって異なります。

  • 片側顔面けいれん
    • 顔の片側だけがピクピクと痙攣する。
    • まぶたのピクつきから始まり、口元や頬に広がる。
    • 緊張やストレス、疲労で症状が悪化しやすい。
  • 病的共同運動
    • 顔の一部を動かすと、別の場所も一緒に動いてしまう。
    • 例えば、目を閉じると口が動く、口を動かすと目が動くなど。
  • チック症
    • 顔の一部を無意識に動かす。
    • まばたき、鼻をすする、口を歪めるなどの動作が多い。
    • 症状は一時的で、変動しやすい。
  • まぶたのピクつき
    • 主にまぶただけがピクピクする。
    • 数秒から数分で治まることが多い。

顔のピクつきの検査と診断

顔のピクつきの原因を特定するために、神経内科や耳鼻咽喉科では、以下のような検査を行います。

  • 問診:いつから症状が出始めたか、どのような時に症状が出やすいか、他に症状を伴うかなどを詳しくお聞きします。
  • 神経学的検査:脳や神経の機能に異常がないか調べます。
  • 顔面筋電図検査:顔の筋肉の電気的な活動を測定し、神経の状態を調べます。
  • MRI検査: 脳の血管や神経の状態を画像で確認します。

顔のピクつきの治療法

顔のピクつきの治療法は、原因によって異なります。

1.片側顔面けいれんの場合

  • 薬物療法:抗けいれん薬を使用し、痙攣を抑えることがあります。
  • ボツリヌス療法:ボツリヌス菌の毒素を筋肉に注射し、一定期間痙攣を抑えます。
  • 手術療法:頭蓋骨を開けて、血管が神経を圧迫している部分を移動させ、圧迫を取り除く手術(ジャネッタの手術)を行います。

2.病的共同運動の場合

  • リハビリテーション:顔の筋肉を動かす訓練を行い、症状の改善を目指します。
  • ボツリヌス療法:痙攣が強い場合、ボツリヌス菌の毒素を筋肉に注射し、一定期間痙攣を抑えることがあります。

3.チック症の場合

  • 環境調整:ストレスを減らし、リラックスできる環境を整えます。
  • 薬物療法:必要に応じて、チックを抑える薬を使用します。
  • 心理療法:カウンセリングなどを行い、チックの原因となっている心理的な要因を改善します。

4.その他の場合

  • まぶたのピクつき:基本的には経過観察となります。疲労やストレス、睡眠不足を解消し、十分な休息をとるようにしましょう。
  • 眼瞼ミオキミア:休息や睡眠を十分にとりましょう。
  • 薬剤の副作用:医師に相談し、薬の調整や変更を検討します。
  • 電解質異常:電解質バランスを整える治療を行います。
  • 神経系の病気:専門医による治療が必要です。

まとめ

「顔がピクピクする」という症状は、様々な原因で起こりえます。放置すると、日常生活に支障をきたすだけでなく、重篤な病気が隠れている可能性もあります。症状が続く場合や、他の症状を伴う場合は、まずは神経内科を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

(顔の麻痺を伴う場合は当院までご相談ください。適切な対応をさせていただきます。)

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